活動状況(年度別)

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活動状況(年度別)

ベラルーシから医師1名を受け入れ

 ベラルーシ大学院教育医療アカデミーから医師1名を受け入れ、1か月の研修を行いました。

受入研修生:

ベラルーシ大学院教育医療アカデミー
小児学部長、小児精神科・精神療法科長
オルガ・ロジェヴィッチ

期間:

平成19(2007)年2月5日~2月26日

研修機関(研修日程順):

広島大学原爆放射線医科学研究所
広島市立舟入病院
広島大学病院
広島市こども療育センター(広島市東区)
(財)放射線影響研究所
広島赤十字・原爆病院
(財)広島原爆障害対策協議会
松田病院(広島市南区)
神田山やすらぎ園(広島市東区)
浅田病院(広島市安芸区)
広島チャイルドライン(広島市西区)

広島大学 浅原病院長(左から2番目)、河野医学部長(左端)、小林教授(小児科)(右から3番目)、山脇教授(精神科)(右から2番目)、山田氏(ロシア語通訳)(右端)と

研修内容:

放射線障害診断研修

所感:

 研修プログラムは非常に気に入りました。プログラムは、とてもよく計画され、被爆者の医療、福祉の様々の側面を幅広く紹介しています。このプログラムの枠組み中で、見学した全ての医療、介護などの施設の選択は極めて適切だと思います。
 このような研修プログラムの内容は、被曝者、またその他の原因で精神的な問題を抱えている患者の医療に携わっている精神科医、精神分析医、ソーシャルワーカーなどの研修に適切だと思います。また、このようなプログラムは、直接に患者に手当を実行している看護師の研修にも適切だと思います。
 研修プログラムでは、自分が現在感じているすべての課題を解決することができたのではないかと思います。そして、見学先で、より詳しい説明資料やパンフレットを提供していただいて、説明の内容をよりよく理解できたと思います。
 また、広島の文化や歴史的なスポットも紹介していただきました。
ありがとうございました。

広島大学原爆放射線医科学研究所 星教授(HICARE幹事)(中央)、アンナ氏(ロシア語通訳)(右端)と

ベラルーシでの医療活動:

 ベラルーシ共和国で、ベラルーシ大学院教育医療アカデミー小児学部長、同小児精神科・精神療法科長を務めています。チェルノブイリの事故が起きた1986年から、悪性腫瘍医療、手術を受けた青年の精神医療やその家族への指導に携わっています。特に、甲状腺がんの手術を受けた青年を中心とした精神的なリハビリテーションや医療に関して、いくつかの論文やパンフレットを出版しました。また、このような患者のために、精神的医療・リハビリテーションの複合的医療法を作りました。この複合的医療法は、患者の医療にそれぞれの分野を専門としている複数の医師が関わることを原則としています。
 被曝者の精神的問題とその医療について得た知識をベラルーシの医療制度、福祉制度に導入しました。それによって、多くの被曝者の水準レベルを改善することができたと思います。また、家族の機能の重要性についても指導を行っています。その際は、認知・行動的な医療方法を中心としています。さらに、放射能により汚染された地域で住み続けている家族を対象とする療育指導も行っています。
 これとは別に、ベラルーシのラジオ局で、“マリショーク”(お坊ちゃん、お嬢ちゃん)という番組を担当しています。UNISEF、「チェルノブイリの子供」、「知的障害児と発達障害児のリハビリ」、「虐待を受けた児童のリハビリ」というプロジェクトにも携わっています。

広島市立舟入病院 神辺病院長(後列右から2番目)、小野小児診療科部長(後列左から2番目)、研修スタッフと