活動状況(年度別)

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活動状況(年度別)

ブラジル他より医師6名を受け入れ

ブラジル,アメリカ,アルジェリア,韓国より6名の医師を受け入れ,放射線被曝者医療に関する研修を行いました。

受入研修生:

■平成26(2014)年2月4日~2月28日
1. クラウディオ・ライオッティ・ハシモト
   サンタクルス病院 内視鏡科医師(ブラジル)
2. マーサ・マグミ・クマガイ
   スギサワ病院 眼科部長(ブラジル)

■平成26(2014)年2月17日~2月21日
3. ポール・イーキン
   ハワイ大学ジョン・エー・バーンズ医学専門大学院 小児救急医(アメリカ)
4. ブージェマ・マンスーリ
   バブ・エル・ウェッド大学病院 放射線医学教授(アルジェリア)
    ※国際原子力機関(IAEA)の推薦により受入れ
5. ジンシル・ソン
   ヨンセイ大学医療センター 放射線腫瘍学教授(韓国)
    ※国際原子力機関(IAEA)の推薦により受入れ

■平成26(2014)年2月21日~3月5日
6. アドレイ・ロジェリオ・マルトス・ハヤシ
   サンパウロ日伯援護協会日伯友好病院 老人病学医師(ブラジル)

研修機関(研修日程順):

<短期プログラム> 研修生1~5
 広島大学病院(高度救命救急センター)
 広島赤十字・原爆病院
 広島大学原爆放射線医科学研究所(概要)
 広島原爆障害対策協議会
 放射線影響研究所
 広島原爆養護ホーム倉掛のぞみ園
 その他平和記念資料館ほか視察  

<中長期プログラム> 研修生1,2,6
 広島大学原爆放射線医科学研究所第4回国際シンポジウム参加
 広島大学原爆放射線医科学研究所(研究分野詳細)
 広島大学病院 内視鏡内科…研修生1 
 広島大学病院 眼科…研修生2
 広島大学病院 腎臓内科…研修生6

研修内容:

放射線被曝者医療研修

慰霊碑前で

左よりハシモト医師,クマガイ医師,ソン医師,マンスーリ医師,イーキン医師

広島大学病院高度救命救急センター 谷川攻一教授(左端)と

広島赤十字・原爆病院呼吸器科 有田健一部長(右端)と

広島大学原爆放射線医科学研究所 稲葉俊哉教授(左端)と

広島原爆障害対策協議会健康管理・増進センター 藤原佐枝子所長(左から3番目)と

放射線影響研究所にて

原爆養護ホーム倉掛のぞみ園 鎌田七男園長(右端)と

のぞみ園の茶道クラブを体験

広島大学病院放射線治療科 永田靖教授(左)とハヤシ医師

広島大学原爆放射線医科学研究所 田代聡教授(左端)と

所感:

◆被爆一世・二世の方々と実際に会って話すことができたこと,また,政府,自治体,大学,病院等の被爆者支援に関する政策や努力を知ることができたことは,本当に特別な機会でした。戦後の苦難から国民が立ち上がり,約70年という短期間で再生を成し遂げたことは,並大抵のことではなかったはずです。
 今後,広島大学病院で得た知識を活かし,消化器癌の診断や治療の更なる向上につなげたいと思います。また,大学病院の内視鏡部門で目にした,情報収集や責任・役割分担の手法を取り入れていきたいです。

◆HICARE研修で,放射線の人体影響について,また,被爆者が原爆後68年間どのように暮らしてきたかについて,非常に多くを学びました。
 広島大学病院では眼科でお世話になりました。眼科部長は非常に親しみやすく,親切にしてくださり,感謝しています。
 広島の街は非常に心地よく,人々はとても親切でした。

◆HICARE研修で,原爆投下後の広島に何が起こったのか,どのような苦難があったのかについて学びました。原爆が引き起こした健康障害についての専門的な知識はもちろん素晴らしいものでしたが,私が最も衝撃を受けたのは,研修訪問先で知った,原爆による即死やその後の苦痛についてです。原爆は,短期,中期及び長期の傷害や病気などをもたらし,広島の被爆者は今もなお苦しみ続けています。
 研修で学んだことを活かし,ブラジルの被爆者の身体的,精神的苦痛を少しでも減らせるよう努力していきます。また被爆者の援護に関する情報も調べたいと思います。
 HICARE研修で得た知識を発信し,放射線による悲劇の防止および世界平和の普及啓発を行うつもりです。

◆今朝,平和公園を散歩しました。たくさんの人たちが出勤するなか,慰霊碑の前で立ち止まり,黙礼する人を二人見かけました。とても印象深い出来事でした。広島の人たちにとって,原爆は,日々の生活の中でいまだに現実のものなのだと気づかされました。
 また広島大学での研修で,大学の理念が「平和を希求する精神」であることを知り,衝撃を受けました。アメリカで,このような理念を掲げる大学は恐らくないでしょう。HICARE研修を通じ,現代社会において平和がどれほど重要かということに気づきました。被爆2世でいらっしゃる,広島赤十字・原爆病院の有田先生の深い思いにも触れ,本当に胸を打たれました。
 今後,HICARE研修で学んだことを私の病院の小児救急部門で共有し,小児患者の電離放射線による被ばくを防ぐよう努力して行きたいと思っています。また,広島で感じた日本の医師達の慈愛をもって,患者に接していきたいと思います。

◆HICARE研修は,放射線の人体影響を理解する上で必要な,すべての項目を網羅した内容でした。
 アルジェリアでは1960年代に,南部のレッガーヌでフランス軍による核実験が行われました。原爆放射線に関する広島の知見は,非常に興味深く,我々が放射線の人体影響の記録を管理する上で参考になるでしょう。

◆HICARE研修には,広島大学,広島赤十字・原爆病院,広島原爆障害対策協議会などの専門家や,広島市・広島県の職員など,様々な背景の人達が講師として携わっています。またその他の重要な機関を訪問する機会も得ることができ,研修参加者として非常に満足でした。
 私は大学の教授ですので,研修で学んだことを,医学生や研修医に伝えていくつもりです。更に,私が定期的に執筆している放射線に関するコラムを通じ,原爆障害や世界平和についての普及啓発を行っていきます。
 また,私は政府の補助金により放射線研究を行っています。今後は放射線の人体影響に,より注力し,将来広島大学と共同で研究を行いたいと願っています。