トップページ > 活動状況(年度別) > 活動状況(2000年度~2009年度) > アメリカ・カリフォルニア州立大学から物理学者1名を受け入れ
アメリカの「被爆者友の会」を通じ、カリフォルニア大学から物理学者1名を受け入れ、2か月間の研修を行いました。
カリフォルニア州立大学フレズノ校
医学部助教授 アミルディン・ヒューダ
平成18(2006)年6月5日~7月27日
(財)放射線影響研究所
(財)広島原爆障害対策協議会
広島大学原爆放射線医科学研究所
平和記念資料館ほか視察
疫学・統計学技術研修
(財)放射線影響研究所 ロイ・E・ショア副理事長、錬石臨床研究部副部長と
HICAREは、多くの面で支援してくださるとともに、研修運営にも熟練していました。特に、私のプロジェクトが他の研修とは大変異なっていたため、研修の一部において柔軟に対応していただいたことに好感を持ちました。
研修に関して、いくつかのご提案をさせていただきたいと思います。
1 研修で単にプレゼンテーションを行う代わりに、科学者と対話し、社会における科学者の役割、個人と社会との間での葛藤、それの平和との関わりといったことを考えることができる機会の提供
- 私は、研修でプレゼンテーションや講義を聴くというよりむしろ、人々が率直かつ正直に問題を探求できる対話があったらよいのではないかと思います。
2 専門家、物理学者、医師、看護師からなる中核的なグループを作り、緊急被曝事故が発生した場合に事故が発生したどんな国にでもアクセスできるために、「国境なき医師団」(Medecins Sans Frontieres (MSF))のような組織と連携すること
- このためには、完全な政治的中立性が要求されます。
3 被爆者が苦しんでいるトラウマの心理学的な側面の調査
- 私は、一部の被爆者の方々の中にPTSDの明確な兆候があると思いましたが、この分野での調査があまりなされていないように感じました。
私は医療物理学者であり、医師ではありません。
DVDの全体を編集した後、必要に応じて配布していただくため、HICAREにコピーをお送りします。
(注)ヒューダ氏が作成する教育用DVDの内容は、放射線影響、被爆者が直面する健康管理問題等の資料を含み、主に科学者、教師、放射線業務従事者、一般の人々を対象とするものです。
私は原爆被爆者のフォローアップ、研究におけるデータ格差による社会学的・科学的影響に大変関心を持っております。私の現在の業務の中には、物理学と放射線生物影響学の双方を学生に講義することも含まれます。過去には、UCLAでこれらの項目に関して、多くの放射線業務従事者に講義を行ったことがあります。