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東カザフスタン州立腫瘍センター細胞学部
部長 クルジャミ・オスパノヴァ
セミパラチンスク市州立腫瘍センター
細胞診専門医 アリヤ・ジャクサリコバヴァ
研修風景
クルジャミ・オスパノヴァ:
日本での専門研修を受けることができて、私はとても幸せに感じます。こうしてここにいられるのも、日本の国民の皆様と政府のおかげと感謝しております。国連で日本政府がセミパラチンスク地区への支援を提案してくださらなかったら、支援は行われなかったでしょうし、こうした専門研修もなく、私も広島にはいなかったことだろうと思います。日本政府はJICAを通じて、試薬、スライドガラス、そして今年10月には顕微鏡などの支援をいただきました。
土肥博雄先生が会長を務められておりますHICAREには、私たち医師の放射線被曝医療研修を行っていただき、(財)広島原爆障害対策協議会の伊藤千賀子先生には私達の研修のコーディネートをしていただいたことに、心からお礼を申し上げます。
原対協での研修は、理論研修と実地研修がありました。グループで予防健康診断にも行きました。また病理検査部を訪問し、臨床検査技師の仕事を見学させていただきました。CT室や内分泌科も訪問し、婦人科検査の検体採集の手法を見学しました。
これらの研修でご支援いただいた (財)広島原爆障害対策協議会一般健診科の大石由美先生、岩見寿美先生、また私達の指導教官を務めてくださった足免弘章先生など、このひと月一緒に働かせていただいた臨床検査技師の皆様に改めてお礼を申し上げます。また、医学分野の方ではないにも関わらず、教官の言葉を流暢に通訳してくださった山田千春さんにも感謝しいたします。山田さんのおかげで、研修以外の時間に日本の文化に触れる機会を多く持つことができました。
今回、私は多くの親切な方々に恵まれ、広島で充実した研修を過ごすことができました。改めて感謝申し上げます。
アリヤ・ジャクサリコヴァ:
広島のことは、一番鮮明な楽しい思い出として一生忘れません。日本国民の皆様のおかげで、今回の研修で自分にとって新しいことや有意義なことを見聞きできました。HICARE会長で赤十字病院院長の土肥先生や(財)広島原爆障害対策協議会の伊藤先生など、皆様が私たちを温かく迎えていただき、また研究室での研修場所を提供してくださり、レベルの高い細胞学の専門研修をする機会を与えてくださったことに感謝しています。
何より、広島滞在中に私達を何かと助けてくださった伊藤先生を筆頭に、和気あいあいとした雰囲気の研究室に迎えてくれた足免先生、岩見先生、大石先生にお礼を申し上げます。伊藤先生は、他の診療科の専門家と交流する機会も提供してくださいました。そのおかげで、最新技術の医療機器が、素晴らしい仕事量で稼働する様子を見学することができました。予防検診にも参加し、日本でこのような活動がどのように行われているのか、より詳しく知ることが出来ました。足免先生の講義も印象深いものでした。ガンの早期発見に関する講義や実習は、症例が少なく複雑な病気についてのデータをより深く検証するものでした。一般検診科がどのような活動をしているのか、被爆者に対する医療サービスのシステムがどのようなものなのかについて詳細に教えていただき、感謝しています。また、足免先生の細胞学者としての経験やノウハウをおうかがいし、細胞診についての意見交換をしたことは、大変有意義なものでした。
流暢に通訳をしてくださった、ロシア語通訳の山田千春さんにも感謝しています。山田さんは仕事だけでなく生活面でも助けてくださり、街を案内してくれましたし、広島の方をたくさん紹介して下さいました。
最後になりましたが、素晴らしい経験と実り多い広島への研修のコーディネイトをしてくださったHICAREの皆様、本当にありがとうございました。